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健美論

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年を重ねたら、顔がたるんで、シワが増えるなど、当たり前だと思っていませんか?
また、美容鍼灸をした・エステをした、でもしばらくしたら元通りになり行かなくなった経験はないですか?

確かに10代の頃と比べると変化があるのは当然かもしれません。ですが、顔のたるみやシワなどは、「年のせい」だけではありません。
顔の美容鍼灸やエステを行っても、元に戻ってしまうのも鍼灸やエステに効果がない訳ではありません。
原因の1つは、「体の使い方」にあります。

ここでは、なぜ顔のシワやたるみが出来るのか? その理由の1つを紹介します。

顔の表情を形作る筋肉を「表情筋」と呼びます。
日本人は表情筋の約2割しか使えていないとされています。

残りの8割を上手に使えるようになると美顔に近づけると思いませんか?
ここでは、表情筋の特徴から、なぜシワができ、たるみができるのか?について少しだけ解説します。

筋肉というと、腕や足、お腹などの筋肉をイメージします。これらは「骨格筋」と呼ばれ、この筋肉は骨から骨に向かって付着しています。そうすることで筋肉が縮んで、関節を動かしています。

でも、表情筋は、骨ではなく顔の皮膚に付着します。そのため、「皮筋」とも呼ばれます。この皮筋の特徴と2割しか使えていないため、顔の特定の場所(筋肉)に負担がかかってシワの形成やたるみにつながります。

例えば、眉間のシワは額や目の周り、頭の筋肉が関わりますが、これらの筋肉が互いに眉間の皮膚を引っ張り合うことでシワが深くならない(シワがよらないわけではありません)ようになっていますが、特定の筋肉だけしか使えないとシワが深くなっていきます。
このように、使えていない残りの8割を活用することで、顔が自然と引き締まり、少しずつ美顔に近づきます。



8割を刺激するにはどこに注目するのか?
当院では、おでこと口唇と耳を特に大切にしています。
その理由を説明します。
- おでこ(額)
額には前頭筋と呼ばれる筋肉があります。
顔の表情筋は、前頭筋にぶら下がるように付いています(大まかに言うと)。
ですので、前頭筋が垂れ下がると、顔の筋肉も垂れ下がってきます。反対に前頭筋が引き上がると、顔の筋肉全体が引き上がります。
そのため、表情筋の支柱的な役割になります。
- 口唇
口の周りには、口輪筋と呼ばれる筋肉があり、いくつもの筋肉が口輪筋の周りに集まっています。



口輪筋の周りにある筋肉が使えていないことが多いため、これらの筋肉を刺激するには、口唇の刺激が最も効果的で、表情筋の体幹部と言えます。
最近ではテレビなどでも、インナーマッスルを鍛えなさいや体幹を鍛えなさいと言われますが、顔の場合は口唇がそれになります。
- 耳
耳の周りにも頭の筋肉や顔の筋肉などが付着します。
また耳には迷走神経と呼ばれるリラックス神経がありますので、天気が悪いと痛みがでる、頭痛がでる、気分が落ち込むなどの際には、耳を刺激することで、症状が緩和されます。

この他、顔の筋肉を動かす神経(顔面神経)も耳の後下方を通りますので、表情筋にとっても、耳を刺激することで、顔の筋肉が刺激されます。



おでこや口唇、耳をまずはしっかりと観察して必要な刺激を入れることで、使えていない8割の筋肉にスイッチが入ります。そのために顔のエステや美容鍼灸などはスイッチを入れるのに効果的な方法と言えます。ですが、顔だけを刺激しても、しばらく経つと元に戻ってしまうといった経験はないですか?

残念ながら、脳は長年の習慣による体の使い方を記憶してしまい、間違った状態(スイッチをオフにする状態)を正しい状態だと認識してしまい、間違った状態に戻そうとしてしまいます。これは年のせいではなく、体の記憶が間違っているのです。

ですので、記憶を塗り替える作業が必要となります。これは決して簡単なことではありませんが、記憶の上書きは可能です。
次の章で上書きする方法の一部を紹介します。



ここではいくつか体の使い方を紹介します。
シーソーの中心が体幹だとすれば、中心からシーソーを動かすのは大変ですが、端からなら簡単に動かせるように、体の使い方には、手や足、頭の使い方を変えていけば、体幹が変わり、表情筋の使えていない8割のスイッチが切れにくくなります。





では、もう少し具体的に書いてみます。

まずは足をみてみましょう。
自然に立っている状態で、足裏のどこに体重の重みを感じますか?
小指側?踵?親指?など様々かと思いますが、
実は、足裏の筋肉が上手く使えないと顔がたるんできます。
体には筋肉を包む筋膜というものがあり、その筋膜はいくつかのグループに分けられるとされています。これをアナトミートレインとか筋連結と言います。



その中の1つに足裏⇒ふくらはぎ(腓腹筋)⇒太ももの後ろ(ハムストリング)⇒脊柱起立筋⇒前頭筋とつながる道筋があります。
第2章で書いたように、前頭筋に表情筋はぶら下がっており、前頭筋がたるむと表情筋もたるむと書きましたが、前頭筋がたるむ理由の1つに足裏の使い方を間違えるということがあります。

ですので、足裏が上手に使えていないとどんなに高価なエステを受けようと、美容鍼灸で顔だけ刺激しても、しばらくしたらまた元通り(スイッチが切れる状態)になってしまいます。

その他にも、皆さんは携帯を掴むとき、車のハンドルを握るときなどに、手のどの指から触れていますか?
親指が当たっていると答えた方は、猫背や巻き肩になっていませんか?

実は先ほども紹介したアナトミートレイン(筋連結)では、親指から出ている筋膜は、力こぶを作る上腕二頭筋を通って、大胸筋という胸の筋肉に付いています。

ですので、親指を使うと知らず知らずの内に肩が前に出て、猫背姿勢になっていきます。こうした姿勢は目尻のシワやたるみ、顎のゆがみ、口角のたるみなどと関係してきます。

反対に小指側や手の甲から出る筋膜は、背中側を通り、肩甲骨の可動域を拡げてくれる働きがあるので、猫背や巻き肩になりにくく、顔のしわやたるみの予防・改善につながります。





ここまでお付き合い頂き、ありがとうございます。

健美論の締めくくりとして、美容鍼灸について少し触れたいと思います。
われわれ施術家は、皆さんが健美への道(=健美道)を逸れないようにするためにいます。
どこを意識して変えていけば、ケガや病気をしにくくなる体の使い方が出来るのか?そして、その結果、美顔になっていくのか?を考えサポートするのが美容鍼灸です。

テレビや雑誌、SNSなどで顔に100本の鍼をしたりしていることもあります。決してダメではないですが、多くしたから効果も大きい訳ではありません。
見た目のインパクトはありますが、使えていない8割の表情筋を効率よく刺激することができれば、100本でも10本でも同じです。
そして、顔だけをするのではなく、ここで書いてきたように顔につながる様々な体の使い方を鍼や灸、マッサージ、運動で矯正することが必要不可欠です。

そうすることで、間違った記憶の上書きが少しずつ可能となってきます。
あとは皆さんの健美への意識が芽生え、それが無意識にできる頃には、皆さんの中に健美が備わっているはずです。

「意識することから健美は始まる」

最後までお読みいただきありがとうございました。